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webサイトの使い方 光と影


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 今日新聞(といってもネット版ですが)でインターネット、ネット技術について対称的な記事を見つけました。片方が中日新聞で『中電で社内ブログが人気 社内報より読まれます?』で、他方が日経ITPlusの『閉じられた首相HP・サイト閉鎖それぞれの事情』です。

 中日新聞のほうは、中部電力人事部の女性活躍推進室が社内向けに始めたブログが好評という内容です。中日新聞のほうは簡単に消えてしまうので、ここに全文引用しておきますね。

 中部電力人事部の女性活躍推進室が社内向けに始めたブログが好評だ。九月下旬の開設以来、十六日までのアクセス件数は約五千件。一日平均で三百人以上の社員が目を通している計算になる。スタッフが休日を除いて毎日、内容を更新しているのが“人気サイト”の秘訣(ひけつ)らしい。

 「みなさん、私たちの存在をご存じ? 女性活躍推進室って…」「私事で恐縮ですが、この職場への異動を妻に伝えたときの反応は…」

 こんな書き出しで始まるブログは、推進室の中西英夫室長以下スタッフ四人が交代で執筆中。社内イントラネット内のホームページ上に設けているため、アクセスできるのは約一万六千人の社員に限られている。

 女性活躍推進室は、女性が能力を発揮できる職場づくりを企画・立案する専任組織として、ことし七月の組織改正で新設された。再雇用制度の創設など具体策の検討とは別に「まずはスタッフの活動状況を社内の多くの人に知ってほしい」との願いを込め、ブログを始めた。

 やさしい語り口調で、先進的な企業の取り組みを紹介したり、最近の仕事を通じて感じた思いをつづったり。社員からブログへの感想も寄せられるようになったという。

 「社内報で特集を組むといった従来型より、いまどきの方法が社員の注目を集めやすい」と、自らもブログに執筆する中西室長。「ブログを情報提供や問題提起の場として活用し、社内全体で意識改革を進めるきっかけになれば」と期待している。

 非常にうまい使い方ですよね。社内報は定期刊行だとしても、まずは1ヶ月以上間隔が開くのが普通です。ところがブログだと好きなときに掲載することが出来るのでタイムリーに情報を発信することができます。

 日経のほうは公開されているサイトの負の部分を取り上げています。ここも全文引用しましょう。

 福田康夫首相の個人ホームページが9月下旬から閉鎖されているようだ。政治家が情報発信の場を閉鎖したのだからよほどの問題が起きたに違いない。そう思うのが普通である。(ネット危険地帯 宮島理)

 しかし、閉鎖の理由が「なりすましメール」だと聞いて拍子抜けしてしまった。福田首相が送信者であると騙ったメールが出回り、そこに不審なファイルが添付されていたため、用心してホームページを閉鎖したのだという。

 不審メールと言っても、見ず知らずの第三者のサーバーから勝手に送信されているだけであり、福田首相の事務所管理下にあるサーバーが狙われたわけではないだろう。一応、名前を騙られた当人として、ホームページで注意を呼びかければいいだけの話だ。閉鎖後しばらくは通常のコンテンツをすべて消して注意文のみを掲載していたが、その後は完全に閉鎖してしまいアクセスできないようになっている(10月16日時点でもアクセス不可のまま)。

 福田首相の対応は極端に慎重なケースだが、これまでにもさまざまなホームページが閉鎖されてきた。そこにはいろんな事情がある。

 最近目立つのが、いわゆる「ブログ炎上」や「掲示板炎上」によるホームページ閉鎖だ。ブログのコメント欄や掲示板が「炎上」して対応に窮した運営者が、ホームページを閉鎖してしまうケースが後を絶たない。

 サーバーへの攻撃に対処したケースもある。こちらは実害があるだけに深刻だ。

 2005年5月には、静岡新聞社が運営する学生向けの就職支援サイトが侵入を受けた。サイトの閲覧者がウイルスに感染するように、ホームページの内容が改ざんされてしまったのである。静岡新聞社はこのサイトをただちに閉鎖している。

 同時期に価格比較サイト運営のカカクコムも侵入を受けてサイトを改ざんされ、閲覧者に向けてウイルスがばらまかれる状態にされてしまった。サイトを閉鎖すると、カカクコムの事業自体がストップしてしまい、大きな痛手となる。しかし、サイトを公開しながらの作業では攻撃を防ぎきれなかったため閉鎖を決断。2週間弱でホームページは再開できたが、多額の損失を出している。

 攻撃を受けてからの事後処理ではなく、予想される攻撃に備えて、予防的にホームページを閉鎖するケースもある。やや時期をさかのぼるが2000年には、日本とアメリカで予防的なホームページ閉鎖が実行された。アメリカでは環境保護局がホームページを閉鎖して、その間にセキュリティーを強化している。日本では科学技術庁が大型放射光施設「SPring-8」のホームページを閉鎖させている。当時、公的機関のホームページに対して、攻撃が相次いでいた。

 福田首相のように慎重すぎる対応は、情報発信という観点から問題があると思うが、ホームページの存続が次なる危機につながりかねない状況であれば、すみやかに閉鎖して対処するのが得策だろう。個人情報流出やウイルス感染、ホームページ改ざんなどはいずれもあなどれない深刻な問題である。

 最後の段にある赤字で示したところ、私としては消極的賛成です。とはいえ、ブログ炎上のためにブログサイトを閉じるのは如何なものかとも思いますけどね。
 ブログ炎上ではプロゴルファーの上田桃子のブログを書いたことがあります。彼女は閉じないで頑張っているようですね。謝るところは謝って、自分に非がないところは毅然とした態度で応対するのが理想形ですし。

 とはいえ、この日経で取り上げられている福田首相のwebページの対応については、宮島氏が言っているように過剰防衛だと思いますね。って言うか、ブレーンにネットについて詳しい人間がいないんでしょうねぇ。御大将が71才ですから、ご自身は詳しくなくても仕方ないところです。でもその周りにいる人が適切に処理できないというのは、一国の首相としていささか情けない気がします。首相の名前を騙ったメールが届いたから、その対応としてwebページを閉じる!?。いまはやりの言葉でいうと「どんだけ~~!」でしょうか!?。





 いわゆる「荒らし」というのは、本当にやっかいですね。掲示板なんかアダルトサイトからの自動書き込みもあり、管理は大変です。管理者が逐一削除するのも大変なので、最近は画像で数字や文字を表示してそれを入力する方式を採るサイトも増えてきました。
 誹謗中傷記事・コメントの場合はIPアドレスをコントロール(特定IPからの書き込みを遮断する)ことで多少は対応できるんですけどね。とはいえ、手が回らないところもあるので完全になくすことは難しい状況です。

 まあ、いたちごっこなんでしょうね。

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2007年10月17日 19:52に投稿されたエントリーのページです。

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