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web魚拓が違法なら


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 web魚拓って知ってますか?。簡単に言うと、ある時点のwebページを魚拓のように写し取る機能を提供しているんです。このweb魚拓、9月28日に機能のバージョンアップがされています。「引用機能」というものなんですが、この機能の説明があります。これを引用しますと、
「引用する」で取得した魚拓は、ウェブページを画像形式で保存します。
ユーザーが指定した引用範囲だけを鮮明に表示し、その外側にぼかしをかけます。

「引用する」で取得した魚拓は最初の5日間は「キャッシュ」として振る舞います。
この期間はURL直接入力でも魚拓にアクセスできます。
この期間に記事からリンクを張って、そのリンクを通してアクセスがあると、リンク元として登録されます。
「キャッシュ」の期間が終了した後は、リンク元として登録された記事からのリンクでしか表示されません。

「丸ごと取得」が禁止されたウェブサイトでも「引用する」ことはできます。
その場合は「キャッシュ」として振る舞う期間は2時間です。

 この機能がなんで出てきたのか?。その答えがここ探偵ファイルにあるようです。なんと、中日新聞のデータベース部から削除依頼があったようです。web魚拓の機能は「無断で複写し保存する」もので、著作権法違反。だから削除してくれということらしい。
 探偵ファイルは中日新聞をきちんと取材しており、これも好感持てますね。それによると、
(1)半永久的に残るウェブ魚拓の場合、google等のキャッシュとは性質が異なる。googleのキャッシュについては法的に問題がないということで、既に決着がついている。
(2)web上の記事が何らかの理由で書き換えられる、削除されるといったことに伴う記録の問題と、著作権の問題とでは、分けて考えなければならない。
(3)記事を、個人が記録として保存する分には問題ない。しかし、その保存したものをweb上に公開して共有すると、著作権法に違反する行為となる。
 この文章読む限りでは「御説ごもっとも」です。でもだったら記事の掲載期間もっと長くできないものでしょうか。下手をすると2・3日で消えてしまうweb記事って、なんの意味があるんでしょう。こういう魚拓って、当該webページがすぐになくなっちゃうから取ると思うんですね。これがなくならないのであれば、魚拓をとる必要はない訳です(まあ、改ざん防止には役に立ちませんが)。

 ふと、思ったのが webarcive サービスにも中日新聞は文句をつけているんでしょうか?。web魚拓が著作権法違反なら、webarchive.org も同様に違反なんじゃないかと思うのですが。今調べたら、しっかりありましたよ、中日新聞の過去ページ。ここにはクレームつけないんでしょうかねぇ。

 この話、実は池田信夫氏のブログ「池田信夫 blog」の『新聞社サイトの囲い込み競争』というエントリーのコメントから知りました。web魚拓がどうのこうのって目にはしていたんですけどね。こんな話とはまったく知りませんでした。
 ついでと言っちゃあ、池田先生には大変失礼なのですが、このエントリー2つ目のパラグラフ、大いに同意です。全文掲載とアーカイブの無期限に残す。これをやってる日本の新聞社ってないようですね。古い記事は有料DBでって・・・。
 これからもネットはどんどん進化していくと思うのですが、紙媒体にしがみつく新聞社は早晩ダメになっていくと思うのですがねぇ・・・。

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コメント (2)

おやじです:

あはは。私のコメントのことですね。
ウェブ魚拓。

>webarcive
そうなんですよね。
なんで、ここにクレームをつけないのか不思議です。クレームをつけやすいところを狙ったのか、あるいはつけたが相手が無視したのか。webarchiveに関しては私はこっちのほうは自動的に収集しているという点でウェブ魚拓以上に著作権侵害の疑いが濃厚で、いずれ大問題になるんじゃないかと思っているのですが。
でも、その前に記録媒体が無くなったり破産して消えるほうが先のような気がしますが。

aqua:

ども、おやじさんコメントありがとうございます。
やっぱりそう思いますよねぇ。ひょっとして webarchive を知らないのでは??とも思ったりして(^^;。

紙媒体がなくなる・・・とは思わないですが、宅配を止めるだけで大きく変わると思うのですがねぇ、新聞業界って。

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2007年10月02日 22:57に投稿されたエントリーのページです。

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